第1回みんなでつくる博物館協議会
日時:平成18年11月8日(水) 午前10時から正午まで
場所:山梨県立博物館 生涯学習室
1 県博評価の全体について。
○ 博物館のようなソフト面が重要な施設では数値評価はなじまない。その一人歩きは危険である。
○ 一方で、利用者数など数値の変化を分析することは博物館館の運営に重要であり、数値評価は客観性を示す指標として有効である。
2 「通信簿」ツアーについて
○ 「通信簿」ツアーは、評価する方と受ける方とが双方向的に博物館の魅力を発見できるコミュニケーションのための道具であることが大きな特徴である。
○ 教員や子どもを対象としたツアーを実施して、もっと県博の魅力を知ってもらうことも重要。
3 学校現場との連携について
○ 実際問題として現場の教員にはなかなか博物館の情報が届きにくい。教員向けの評価を実施し、その機会を利用して県博のサービスを広報することも一つの解決策である。
○ 子どもの発達段階からすれば、小学校4年生程度の年齢の子どもが様々な事柄に興味・関心を示すものであ。幅広く子どもに呼びかけるのでなく、対象を絞ることも一つの方法である。
○ 科研費などの補助金をとり、それを博学連携に活用することも学校との連携にあたって一つの具体的な方法である。
○ 博物館の庭をもっと積極的に活用すれば、様々な教科での利用も可能であり、その点をもっと広報して欲しい。
第2回みんなでつくる博物館協議会
日時:平成19年3月23日(金) 午後1時30分から 午後3時30分まで
場所:山梨県立博物館 生涯学習室
1 山梨県立博物館の通信簿について。
○ 数値評価の問題点については、この協議会でも再三、議論されてきた。だが、現在の社会において、とりわけ行政の分野においては数値評価を全く無視することも出来ない。難しいことではあるが、適切な目標数値を設定する必要がある。
○ 目標数値はどうしても一人歩きするものである。一般県民に対して数値の意味合いを十分に説明できる様にしておかなければならない。
○ 数値の考え方はもちろんであるが、本県の場合はまず博物館の意義そのものに関する理解を求める方が先である。博物館固有の役割・特質として大きいのは、展示、資料収集・保管・活用、調査・研究全ての活動分野が密接に連関し合い、その全てが現代社会に開かれていることである。従って、当館の目標数値としては展示だけを利用者と捉えるのでなく、あらゆる活動分野のサービスを受けたものを利用者と捉えなければならない。
2 今後の博物館運営について
○ 県内には博物館に協力的な様々な専門団体があり、いずれも高い能力を有している。こうした団体を博物館のサポーター集団として位置づけることができれば、博物館の活動は幅が広がるであろう。
○ 博物館の諸活動全てが社会とかかわりを持つことにより、博物館の活動成果を社会的に還元することが可能となる。例えば富士山の世界遺産登録問題についても、博物館は学術的観点から県政全体に貢献し得るであろう。