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インデックス>富士山>歌川広重 冨士三十六景

富士山


博物館資料のなかの『富士山』

歌川広重 冨士三十六景

34:上総黒戸の浦(かずさくろとのうら)

上総黒戸の浦
穏やかな畔戸(くろと)の浜の少し沖には、停泊する船や漁をする舟が見える。丸みを帯びた水平線近くには、帆に風をはらんだ舟が航行し、縦長の画面の大部分が海で占められ、上総から見た江戸湾の伸びやかさを表出している。

※畔戸(千葉県木更津市)
…江戸湾(東京湾)に臨む上総国葛間村、葛間新田村は、小櫃川の河口に位置し、漁業や木更津船と呼ばれる五大力船の運航を生業とした。この付近は、『更級日記』に記された「くろとの浜」の推定地となっている。広重は天保15年(1844)3月24日に「久津間道」を通行し、海辺の見晴らしが良いことを述べている。本図は小櫃川河口付近からの風景と考えられる。
 

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